不妊症治療・必要費用｜福岡産婦人科情報館　　監修：荘田レディースクリニック

不妊症の検査と治療

不妊症は病気によるトラブルではないことが多く、検査で原因が判明しにくいケースがほとんどです。そのため、一定の治療法を試してみて、結果が出なければ次の治療法を試すステップアップ療法を行います。

ダメだったから次の方法へ、というとネガティブなイメージを持たれるかもしれませんが、実はこれが妊娠へのいちばんの近道なのです。各治療法の目的をきちんと理解できれば、長期にわたる不妊治療も苦痛でなくなるかもしれません。

福岡市中央区の「荘田レディースクリニック」監修、「福岡産婦人科情報館」では、不妊症や不妊治療にお悩みの方へ正しい不妊治療の情報をお伝えすることで、妊娠をあきらめず、前向きに治療に取り組んでいただける一助となればと考えています。

治療前の検査

不妊治療の検査では、不妊の原因を突き止めるのが難しいといえます。
病変がない健康な状態であるかを確認し、排卵のリズムを把握して、不妊治療に役立てるデータを得るものだと考えましょう。

基礎体温の記録	基礎体温表に記録して、排卵がいつ行われているかを把握します。
血中ホルモン測定	月経中採血で、血中ホルモン量を測定し、卵巣の機能具合を調べます。
血中エストロゲン検査	排卵期の採血で、卵子の成熟度合いを検査します。
血中黄体ホルモン検査	排卵後の採血で、血中黄体ホルモン（プロゲステロン）量を測定します。
子宮卵管造影検査	低温期に卵管をレントゲン撮影し、通過性を確認します。
超音波検査	排卵期に、卵胞が卵巣内で大きくなっている状態や、子宮内膜の肥厚している度合いを超音波で確認します。排卵後にも子宮内膜の大きさを調べる際に行います。
頸管粘液検査	排卵期の頸管粘液と精子に適合性があるかを調べます。

クラミジア感染検査	血液検査で、クラミジアに感染していないか確認します。クラミジアは、卵管周囲癒着や卵管機能障害を引き起こすことがあります。
子宮内膜症検査（腹腔鏡検査）	卵管・卵管采などに癒着が起こっていないか、卵のピックアップ障害の原因になっていないか検査を行います。内診、超音波検査、血液検査を行います。癒着が見つかった場合は、同時に治療も行います。開腹手術ではありませんので、傷口も小さく術後の痛みもさほどないのでご安心ください。
抗精子抗体検査	女性の身体にとって異物である精子に、過度の免疫反応を起こし、抗精子抗体を産生していることがあります。
精子検査	男性の精子を採取し、濃度・運動率・奇形率などを調べます。2～3回検査を受けることで、より正確な所見が得られます。

不妊症の治療法と費用

不妊治療は、取り組んでみたらすぐに妊娠したというケースが多数あります。
一つの方法で結果が出せなくても、諦めずに気軽に続けることが大切です。

治療法	概要
タイミング法	さまざまな検査結果を参考に、排卵と射精のタイミングを正確に合わせて性交渉を持ち自然妊娠を促す方法。半年ほどで結果が出なければ、次のステップへ移ります。
排卵誘発	排卵誘発剤の服用もしくは注射によって、黄体機能を改善します。卵巣を刺激して卵胞を多く成熟させる方法です。
人工授精（AIH）	排卵日を特定し、採取した精子を人工的に子宮へ直接注入して受精を促します。排卵誘発剤の併用で、授精の確率を高めます。
体外受精（IVF）	体外に取り出した卵子に精子をふりかけ、培養機器内で受精させてから子宮に戻す方法です。
顕微授精（ICSI）	卵子の壁をガラス管で貫通させ、中に精子を入れて授精させるより人工的な方法です。たった一つの精子でも受精が可能ですので、精子数や運動性に問題がある場合に有効な方法です。

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