産婦人科を初めて受診される方へ
女性にとって産婦人科はもっと身近な存在であって欲しいもの。妊娠・出産だけでなく、女性は毎月の生理周期でホルモンバランスに大きな変動が起こります。女性ホルモンの影響で、身体や精神状態に不調をきたすこともあるのです。
産婦人科に対するイメージはさまざまあるでしょう。
妊娠や出産といったおめでたいことではないのに、産婦人科を受診するのに抵抗を感じてしまうこともあるかもしれません。
しかし、女性特有の身体のトラブルを見過ごすと、将来妊娠を希望するときに、なかなか赤ちゃんを授からなかったり、出産に悪影響となる問題を抱えてしまうこともあります。ホルモンバランス異常や月経不順など「いつもと違う」「調子が悪い」と感じたり、気になる症状があったり、不安やお悩みがあるなら、できるだけ早めに産婦人科を受診してみましょう。
福岡市中央区「荘田レディースクリニック」監修の「福岡産婦人科情報館」では、初めて産婦人科を受診する方の助けとなるよう、受診タイミングや診療時に備えて準備しておきたいことなどをご紹介します。
産婦人科に行くタイミング
こんなトラブルやお悩み、ご希望があるなら、産婦人科を受診してみましょう。
生理・月経に関すること
生理痛・PMS | 月経異常 | 不正出血 |
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生理期間中前後に、頭痛・腰痛・腹痛、吐き気や下痢、極度の気分変動がある | 出血量、生理周期、月経期間がいつもと違う | 排卵日や月経期間のタイミングではないのに出血がある |
体調の変化や異常
おりもの | 下腹部 | 性器 |
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色や量、ニオイや状態がいつもと違う | 下腹部の痛みやしこり、圧迫感、発熱や腰痛がある | 膣や外陰部に、痛み・かゆみ・できものといった異常がみられる |
乳房 | 基礎体温 | がん検診 |
痛みや腫れ、しこりがある。乳房の形に異変がある。乳がんに対する不安がある | 基礎体温が、基本パターン(低温相と高温相)にならない | 子宮がんや乳がんなどの早期発見をしたい
※家族に発症した人がいる方や30歳以上の方は健診を受けましょう |
更年期障害 | ||
更年期障害の不安がある。症状がある |
性・性行為に関するお悩み
痛み・出血 | 中絶・避妊 | 婦人病・性病 |
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性行為時に子宮や膣に痛みがある。SEX後に出血する | 望まない妊娠をした可能性がある。女性優位の避妊をしたい | 婦人病・性病の可能性がある |
はじめての産婦人科の心構え
妊娠の可能性 | 妊娠の悩み・不妊 | 妊婦健診 |
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妊娠検査薬で陽性になった。月経予定日を過ぎても生理がこない。基礎体温が高い状態が3週間以上続いている | 子どもを授かりたいが、2年間努力してもできない。不妊治療について説明や治療を受けたい | 出産に備えて妊婦健診を受けたい。里帰り出産前の健診を受けたい |
産婦人科に行くタイミング
産婦人科の受診に抵抗がある方がいらっしゃることは、産婦人科で働く医師やスタッフも承知しています。そういった心理的な抵抗感を軽減する努力をしている病院は多くありますが、患者様のほうでも、産婦人科受診でどんなことを聞かれて、どういった診療が行われることを知っておくと、必要以上の不安を解消できることにつながるでしょう。
受診前に気をつけたいこと
前日 | 服装 | 持ち物 |
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普段どおりの入浴・シャワーでOK。
ただし、診察前だからと、膣内まで必要以上に洗ったりしないで。 検査を行う際に、正しい結果が得られず、トラブルを見つけられないことがあります。外陰部をきれいにしておく程度にとどめてください。 デリケートゾーンのお手入れはカミソリ負けなどトラブルにつながります。また、前日の性交渉も控えたほうが無難です。 |
必要に応じて、内診(※)を行うことがあります。
下着を脱いだ状態で診察しますので、脱ぎ着しやすい服装(スカートなど)がよいでしょう。 和服や補正機能のある下着などは不向きです。 また、顔色や唇の色も診断に役立ちますので、メイクも控えめに。 ※外陰部や膣、子宮、卵巣の状態を視診や触診で調べます |
基礎体温を記録されている方は、基礎体温表やデータをお持ちください。
診療がスムーズになります。 服用しているお薬がある方は、お薬手帳もお持ちください。 また、他院での検査結果や紹介状がある方も、ご持参ください。 妊娠中の方は母子手帳をお忘れなく。 |
問診やカウンセリングで聞かれること
産婦人科の診療では内診も重要ですが、同様に重要なのが患者様自身から症状やお悩みをお聞きする問診やカウンセリングです。医師と面と向かうと、緊張してうまく説明できないということもあります。現状や疑問をきちんと伝えられるよう、気になっていること、心配なことなどはあらかじめメモしておくといいですね。一般的に、産婦人科の受診時には次のようなことをたずねられますので準備しておきましょう。
生理周期・状態 | 自覚症状 | 病歴・薬の服用歴 |
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前回の月経開始日と期間。生理周期など。初潮(初経)年齢をたずねられることもあります。 | どのような症状が、いつからあるのか、どういったことを不安に感じているのかをおたずねします。具体的に説明できるよう情報を整理しておきましょう。 | 既往症やアレルギーの有無、お薬を飲んでいる場合は、その種類や量をたずねます。お薬手帳があるなら持参しましょう。 |
性交渉の状況 | 妊娠・出産・流産などの経験 | 中絶の経験 |
SEXの頻度やパートナーについてたずねられることがあります。答えにくいことですが、きちんと診断してもらうためにも率直にお答えください。もちろん秘密は厳守されます。 | これまでに妊娠・出産・流産などを経験している場合は、その時期や状況などにお答えいただきます。母子手帳がありましたら、お持ちください。 | 中絶経験についても、答えにくいものですが、診療時には重要なポイントとなります。しっかりお答えください。 |
こちらでご紹介したものは、あくまで一般的なものです。診療の内容は、受診する病院・医院によって、異なりますので、気になることがあれば、事前に問い合わせて確認してみましょう。