【女性の性病】デリケートゾーンのかゆみが症状の場合はどんな性病?

デリケートゾーンのかゆみは多くの性病で見られる症状です。
ではどんな病気が考えられるのでしょうか?
考えられる病気の一覧とその原因、他の症状、治療方法などをご紹介します。

かゆみの症状が出る性病とは?

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デリケートゾーンのかゆみが主な症状の性病は以下が考えられます。
1. トリコモナス膣炎
2. 性器カンジダ症
3. ケジラミ症
この3つの性病は、デリケートゾーンのかゆみの症状が主に表れてきます。
ではそれぞれの病気の原因と、かゆみ以外の症状をご紹介します。

トリコモナス膣炎

トリコモナス膣炎は、とても小さなトリコモナス原虫(0.1ミリ程)が性器に入り込むことで引き起こされます。膣内だけでなく、膀胱や尿道の中に入り込み炎症を起こすこともあります。
主な感染源は性行為です。しかし公共の温泉・プール・便器などにもトリコモナス原虫が生息している可能性があるため、性行為の経験が無い方でも感染の危険があります。

症状は、デリケートゾーンのかゆみの他、おりものの異常が見られます。
悪臭が強く、黄色い泡状のおりものが出てくるようになります。
膣だけでなく膀胱や尿道などに感染すると、膀胱炎や尿道炎を発症することもあります。

性器カンジダ症

カンジダ症は、カンジダ菌が増殖することによって引き起こされる病気です。しかしこのカンジダ菌は、女性器の中に元から存在する常在菌です。それが免疫力の低下などにより、異常に菌が増殖し症状が出てきます。そのため、性器カンジダ症は性病の1つとされていますが性交渉によって感染するのは5~10%程だと言われます。

カンジダ症を発症する他の原因として、ホルモンバランスの変化・抗生物質・ステロイドの使用、妊娠や病気による免疫力の低下などが考えられます。
そのため性行為の経験の無い方でも発症する可能性のある性病です。5人に1人の女性に感染経験があるとも言われており、女性の性病の中では最も代表的なものの1つです。

カンジダ症の症状は、かゆみの他に性器の炎症、性交痛、排尿障害、おりものの増加が挙げられます、おりものは白いヨーグルト状のものや、ボソボソしたカッテージチーズのようなものが出てきます。そして性行為や排尿の際に痛みを伴います。

ケジラミ症

ケジラミは体長1ミリ程度のシラミの一種です。吸血性の昆虫で、主に陰毛に寄生して血を吸って成長します。
ケジラミ症を発症する主な原因は、性行為による陰毛の接触による感染です。陰毛以外に脇毛や肛門周辺、太ももの毛などにも寄生する可能性がありますが、陰部のニオイを好むため主な感染源は陰毛からになります。

ケジラミ症の症状はまず、デリケートゾーンに激しいかゆみが表れます。
寄生した部分にかゆみが表れるので、肛門周辺などの他の体毛付近でもかゆみが出ることはあります。
感染してすぐにかゆみが表れることは少なく、約1~2ヶ月後からかゆみの症状が出てきます。またかゆみはありますが、湿疹のような赤みは出ません。

デリケートゾーンのかゆみを伴う性病の治療法

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それぞれの病気の治療方法をご紹介します。

トリコモナス膣炎の治療方法

トリコモナス原虫を体外へ排出することから始まります。トリコモナス原虫はとても感染力が強く、少しでも残っているとまた増殖し、再発の危険性があります。
膣の中にいれる膣錠と、内服薬で治療を始めます。
約10日間薬を服用します。薬には、抗原虫薬のメトロニダゾールやチニダゾールなどがあります。
薬を飲みきった後、再び内診を行いトリコモナス原虫が存在しているか検査を行います。
また月経の血に残ったトリコモナス原虫が増殖することもあるので、次の月経後に再検査することが推奨されています。

性器カンジダ症の治療方法

性器カンジダはとても患者数の多い病気ですので、市販の薬も販売されています。
しかし、初めて発症した・再発を繰り返すなどの場合は婦人科を受診しましょう。
婦人科では、まず膣内を洗浄します。これには1~2日ほど通院する必要があります。その後、抗真菌薬や膣錠、軟膏などが処方されます。かゆみやおりものの症状が無くなれば、完治といえます。しかし自分で判断せずに、病院できちんと再検査を受けましょう。

再発が多い病気ですので、免疫力の低下を防ぐために、生活習慣の改善を指導される場合もあります。また通気性の悪い下着も雑菌を繁殖させる原因となりますので、気をつけましょう。

ケジラミ症の治療方法

ケジラミの確実な治療方法は、感染した部位の毛を剃ることです。
難しい場合は専用のパウダーやシャンプーなどの薬剤を約2週間使用します。ケジラミの卵も完全に除去しなければならないので、3~4日ごとに3~4回繰り返します。
かゆみなどの症状が無くなれば治ったと判断できます。

パートナーも感染している可能性が高いので、一緒に治療を行いましょう。また衣類についている場合もありますので、アイロンなどで熱処理を行うのがおすすめです。

デリケートゾーンのかゆみが見られる性病まとめ

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デリケートゾーンのかゆみが見られる性病についてご紹介しました。
性行為以外で感染する場合もあるので、少しでもおかしいと感じたら早めに受診しましょう。性行為が原因と考えられる場合は、パートナーも治療が必要な場合が多いので、一緒に受診するようにしましょう。