妊娠1週目、2週目、3週目、4週目は中絶手術ができない?その理由は?

妊娠をしたときに、中絶を考える人もいると思います。しかし、妊娠1週目、2週目、3週目、4週目は中絶手術を行うことができません。早すぎると手術ができない、その理由は何なのでしょうか。また、中絶するのに適した時期はいつ頃なのでしょうか。

妊娠は何週目から手術が可能?

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中絶手術を行うことができるのは、妊娠5週目以降です。5週目から12週目までの中絶は「初期中絶」と呼ばれ、それ以降の中絶は「中期中絶」と呼ばれています。

初期中絶

中絶のうち95%は、5週目から12週目までに行われる初期中絶です。たいていの場合は日帰り手術で、手術そのものも5~20分と短時間で終えることができます。比較的安全性の高く、母体へのリスクはあまりありません。また、費用も安価で済みます。

中期中絶

中期中絶は、すでに胎児が大きくなってしまっているため、通常の分娩に近い形で行うことになります。具体的には、人工的に陣痛を起こすなどして強制的に出産させる方法が取られます。大がかりな手術になるため母体への負担が大きく、2〜3日ほど入院するのが一般的です。また、死産届の提出や火葬も必要になるため、精神的なダメージも大きくなります。

なぜ5週目からしか手術できないの?

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中絶手術は早い方がいいと思われがちですが、妊娠4週目までは中絶手術をすることはできません。なぜならば、妊娠して間もないうちは子宮口が開きにくいためです。また、胎児が小さいすぎて確認が難しい場合もあるようです。

中絶手術をするのは、6週目〜9週目が最も適しているといわれています。それ以降になると胎児が大きくなってしまい、出血量も多くなってしまいます。中絶手術をする場合には、母体への負担やリスクを考えて早めに決断することが大切になります。

5週目でも手術できない場合がある?

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基本的には、5週目から中絶手術が可能になります。しかし、胎児が小さすぎる場合には中絶手術ができない場合があります。その時には、胎児が手術可能な大きさになるまで待つ必要があります。
また、中絶はしたいと思えば必ずできるわけではありません。お腹の中の胎児にも命が宿っているため、倫理的な問題が生じるのです。そのため、条件を満たした場合のみに中絶することが認められています。

中絶適応者として認められるのは、強姦などによって妊娠した場合や、身体的または経済的理由により出産及び子育てが難しい場合などです。また、中絶するには配偶者の同意が必要になります。例外として、配偶者がわからない場合などには本人の意思のみで足ります。

たとえ本人や配偶者が中絶を希望したとしても、条件に当てはまらない場合には医師は拒否しなければなりません。しかし、実際には「経済的理由」が認められて中絶できることがほとんどのようです。

妊娠週の数え方

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ところで、妊娠週の正しい数え方はご存知でしょうか。自分の妊娠週数を数え間違えていると、気がついたら中絶に適した期間が過ぎてしまったということになりかねません。妊娠したら、必ず妊娠週数を確認するようにしましょう。

妊娠は、0週目から数え始めます。最後の月経が始まった日を0日目とし、0日目から7日目までが妊娠0週目となります。その後は、8日目~14日目が妊娠1週目、15日目〜21日目までが妊娠2週目となります。そして、0週目~3週目で妊娠1か月となります。

最後の月経開始日を正確に覚えていない人もいると思います。その場合は、産婦人科で確認をしましょう。

逆に何週目まで手術が可能?

中絶手術ができるのは、妊娠5週目からです。では、妊娠何週目までなら中絶手術が可能なのでしょうか。

妊娠中絶の定義は、「子宮外で胎児が生きられない時期に、胎児を子宮の外に出す」となっています。つまり、子宮外で生きられる可能性があるところまで胎児が成長すると、中絶手術ができなくなります。

母体保護法では、中絶手術は5週目から21週目の6日目まで可能と定められています。これは、22週目の胎児は体重にして約400gから500gほどあり、未熟児として出生した場合に生存可能性が30%〜40%ほどあるためです。

22週目以降でも、母体に危険がある場合などは中絶手術が行われます。これを、後期中絶と呼びます。しかし、帝王切開などの方法で母体及び胎児を救える可能性がある場合には、あくまでもそちらの方法が優先されます。

初期中絶であれば手術のリスクは最小限に抑えられますが、決断が遅くなってしまうと手術のリスクは日に日に高くなります。また、手術後に強いストレス症状が出る「中絶行為症候群(PAS)」になる可能性も高まります。

中絶するかどうかは非常に難しい問題ですが、身体的及び精神的リスクを考えると、速やかな決断が必要になります。自分が妊娠何週目かを把握した上で、早め早めの行動を心がけましょう。

なお、中絶手術はどの病院でも行えるわけではありません。各都道府県医師会が認定している、母体保護法指定医のみが手術を行うことができます。中絶をする可能性がある場合には、あらかじめ手術ができる病院も調べておくことをおすすめします。