一人目の断乳後に妊娠しない状態に陥ってしまう二人目不妊。最初の妊娠がうまくいったことで深い悩みを持ってしまう方も多いようです。
今回は二人目不妊の原因や克服するための方法をご紹介します。
元々の不妊体質によるもの
一人目を自然妊娠で持った場合には、もともと妊婦の身体が不妊体質であることに気づかないケースがあるようです。
先天性の不妊の原因には卵巣機能不全や卵管の癒着や狭窄による排卵障害などが挙げられ、原因によっても治療方法と費用が異なります。
一人目で自然妊娠をした場合病院などでの検査が遅れるために不妊の原因を突き止めるのが遅くなる場合があります。
授乳期間はまだプロラクチンといって母乳を作るために必要なホルモンが排卵を抑えるため妊娠はしにくいのですが、授乳期間が終わって1年経っても妊娠しないようであれば、何か身体に原因があることも考慮に入れたほうがいいでしょう。
不妊治療には 一般的には保険が適用される「タイミング法」や「薬物療法」があります。タイミング法では排卵期を測ることでタイミングを合わせて性交を行う方法です。一方薬物療法は原因によっても異なりますが主に排卵を誘発するための方法を指します。
しかし30代から高齢になるにつれて不妊治療にも効果のあるものとないものがあるので、気になる場合はなるべく早めに病院に受診することをおすすめします。
1回目の妊娠・出産による身体の変化
不妊体質ではなかったものの、最初の妊娠・出産により子宮や卵管の環境が変化することで二人目不妊になる場合があります。
特に最初の妊娠期間や出産中、また産後にも出血や病気などがあった方は注意が必要です。
出産中のトラブルで不妊の原因になることが多いのは大量出血による下垂体機能不全といい、排卵障害を起こしやすくなります。
また産後のトラブルに関しては性感染や細菌感染による卵管癒着などが考えられます。
このような1回目の妊娠・出産による変化に関しては、体に異常を感じたらすぐに医者に相談することと未然にトラブルを防ぐことが大切です。
未然にトラブルを防ぐには子宮環境を整えておくといいでしょう。特にオススメなのは葉酸などの栄養素で、子宮内膜を丈夫にして受精卵の着床がしやすい環境づくりができます。
また飲酒や喫煙の習慣がある場合はこのような子宮に栄養のある成分の吸収を妨げてしまう可能性があるため控える必要があります。
健康な生活を送ることが妊娠を迎えるにあたって非常に重要なことです。適度な運動や規則正しい睡眠生活なども妊娠をしやすい身体にするには大切です。
日々の生活ストレス
ストレスは妊娠や出産時だけではなく、産後の育児期間にも自律神経を乱したりホルモンバランスを崩したりと悪影響を与えます。
ホルモンバランスが崩れると、二人目の妊娠の際に必要な黄体ホルモンや卵胞ホルモンの造成がうまくいかなくなり不妊になる原因となります。
頑張って一人で抱え込んだり我慢したりする方もいらっしゃると思いますが、そういう場合には子供や胎児のためにも外に吐き出せる場が必要です。
ストレスからなかなか解放されない場合には周りの友人や家族、また病院の講習会やカウンセリングなど様々な場所で話を聞いてくれるところがあるので是非お近くで探してみてください。
高齢による不妊
32歳頃になると徐々に卵子の力が弱まっていくために受精率や着床率が低下する傾向にあることが分かっています。そのため日本では35歳以上の出産を高齢出産と呼びます。
しかし現在は晩産化が進んでいることもあり一人目の出産が比較的高齢で行われることが多くなってきたので、二人目を妊娠・出産する際に高齢による不妊を経験することがあります。
もし二人目の出産を最初の段階から予定しているのであれば、このような高齢出産の不妊治療について知識を深めておくことが大切です。
先ほど述べたタイミング法などは高齢での不妊治療では効果を発揮しない場合も多く、その場合代わりに「体外受精」や「顕微授精」などで人工的に受精卵を造成することで不妊対策を行います。
その場合は排卵を誘発する薬剤を使って卵子を採取するため副作用なども考慮する必要があります。
また費用も保険が適用されない治療がありますので、経済的な計画を立てておくことも重要です。
男性側の原因
先ほど女性側がもともと不妊体質である原因について述べましたが、実は男性側の不妊原因が一人目の妊娠の際には気づかれなかったという場合もあります。
また男性の不妊原因にも後天性のものがあり、生活ストレスや飲酒、喫煙、肥満などによって生殖機能が低下することも考えられます。
そのため女性側に不妊の原因がわからない場合には男性側の不妊原因も考えることが必要です。
二人目不妊の原因はもともとの身体の体質によるものと産後の生活によるもの様々です。特に一人目出産後は生活状況が大きく変わる時期でもあり、それまで気にならなかったちょっとしたストレスにも敏感になることがあります。
現代は不妊治療の技術も進歩していろんな対策ができるので、なるべく早めに原因を突き止めることで二人目不妊を防ぎましょう。