原因が分からないのどの痛み…。
実はそれ、性病が原因かもしれません。
のどの痛みがおこる性病の種類、その原因と症状、治療方法についてご紹介します。
のどの痛みをともなう性病の種類と原因、症状とは？
性器クラミジア感染症
日本で一番感染者数の多い性病です。クラミジアトラコマティスという菌に感染することで症状が出ます。性行為で感染し、その際にのどへ感染することもあります
のどだけ感染する場合もあれば、性器も一緒に症状が出る場合もあります。その場合はおりものの増加や不正出血、下腹部や性交時の痛みなどがあります。しかし女性の半数以上は全く症状が出ないと言われます。感染したまま放っておくと、卵管炎や子宮頚管炎を起こす原因になります 。
淋菌感染症
淋菌に感染して起こる病気です。一回の性行為での感染率が約30%と非常に高くなっています。またこの淋病に感染した人のうち約20%から30%が、クラミジアに同時感染していると言われています。
淋病はのどだけ感染することもあり、のどの腫れや痛み、発熱などの症状が出ます。
のどの痛み以外の症状は、おりものの増加、不正出血、下腹部や性交時の痛みなどです。
ただし淋病は症状が出ないことも多く、感染したまま放っておくと卵管炎や骨盤腹膜炎を起こすことがあります。また気づかずに妊娠してしまうと子宮外妊娠や、不妊症の原因となります。
性器ヘルペス
ヘルペスウィルスに感染することで症状が出る病気です。のどや口唇などの上半身に症状が出るのが1型の口唇ヘルペスで、下半身に症状が出るのが2型の性器ヘルペスになります。
ヘルペスに感染している人との性行為によって感染する性病です。
水泡のようなできものができ、また水泡が潰れることで肌がただれ、痛みと発熱をともないます。また排尿の際に強い痛みが出るのが特徴です。のど以外にも、膣の入り口や陰部、お尻などにも水泡が出ることがあります。また太もものリンパ節に腫れや痛みが出てきます。
尖圭コンジローマ
良性型のヒトパピローマウイルス（HPV）に感染することで起きる病気です。主な原因は性行為による感染ですが、皮膚や粘膜の傷口から感染する危険性もあります。
症状として性器や肛門周辺にカリフラワー状のイボができます。のどに感染したときも同様で、のどの粘膜口内唇などにもぶつぶつとしたデキモノが表れます。口内炎などと違い痛みを伴わないのが特徴です。しかし口内炎は自然治癒しますが、この尖圭コンジローマは治療しない限り治りません。
のど以外には膣や子宮頚部、大小陰唇、肛門周辺にイボができます。軽い痛みや痒みを伴う場合がありますが、自覚症状はほとんどありません。
梅毒
トレポネーマという病原菌に感染することで起こる病気です。
性行為や皮膚や粘膜の小さな傷から病原菌が侵入することで感染します。口に梅毒の病変があればキスでも感染します。
症状は4期に分かれます。
まず1期は感染した部位（口、性器）の皮膚や粘膜にしこりができ、太ももの付け根のリンパ節が腫れてきます。
2期に入ると、全身に症状が表れます。ピンク色のあざが顔や手足にでき、赤茶色のぶつぶつが全身に出てきます。そして脱毛の症状が表れます。
3期になると、皮下組織に大きめのしこりができます。ゴム腫や結節性梅毒疹と言われます。
4期になると、神経、血管、心臓、目などに重い障害が出ます。
しかし現代では、早めに治療をうければ3期以降になることはほとんどありません。
のどの痛みをともなう性病の治療方法
性器クラジミア感染症の治療方法
抗生剤を1日から1週間服用します。重症化している場合は3日から5日ほど点滴を行います。その後検査を行い、陰性であれば治療は終了です。パートナーも感染している場合がほとんどなので一緒に治療を受けましょう。
淋菌感染症の治療方法
1日～7日間筋肉注射や静脈注射を打つ治療をします。症状によって回数は違い、1回で済む場合もあります。その後、抗生剤を服用します。抗生剤を服用して3日以上経った後、再検査をして問題がなければ治療は終了です。
性器ヘルペスの治療方法
症状に応じて5日～10日間ほど薬を服用します。軽い症状の場合は 軟膏を塗布します。重症の場合には、点滴治療も同時に行われます。症状が治れば治療は終了ですが、神経節に入ったウイルスを完全に除去することはできません。そのため再発の危険性があります。再発を繰り返す場合は早めに病院に医師に相談しましょう。
尖圭コンジローマの治療方法
電気メス、レーザー、液体窒素による外科的治療でイボを切除します。
症状が軽い場合は軟膏を塗布する場合もあります。
その後病変が治り、約3ヶ月再発がなければ治療は完了です。表面上のイボが無くなっても、ウイルスが残っていると再発の可能性があるので、必ず再検査を受けるようにしましょう。
梅毒の治療方法
経口合成ペニシリン剤を服用します。症状に応じた期間薬を服用し、定期的に完治したかの検査を行います。
服用期間は第1期で2～4週間、第2期で4～8週間、3期以上で8～12週間です。
のどの痛みがみられる性病の種類まとめ
のどの痛みはすぐには性病に結びつかずに、発見が遅れてしまうことがあります。
しかし病院で検査すればすぐにわかりますので、早めに受診しましょう。