【女性の性病】膿が混じった尿やおりものが出る時の性病ってなに?

尿やおりものに膿が出る症状は、もしかしたら性病かもしれません。
膿が混じった尿やおりものが出る性病の種類や原因、症状や治し方をご紹介します。

膿が混じった尿やおりものが出る性病の種類とその症状、原因とは?

168ba4d1a935f7c56e3bf02fabb96ef9_m

トリコモナス腟炎

トリコモナス膣炎は、トリコモナス原虫という虫が寄生することで起こる病気です。この虫は0.1mm程度のとても小さく、肉眼で見ることはできません。この虫が尿道や膀胱、膣に入り込むことで炎症を起こします。
主に性行為によって感染します。特にコンドームをつけない性行為によって感染する可能性が高いです。ただしトリコモナス膣炎は、公共の温泉やプール、便器などを使用することでも感染します。そのため、性行為の経験の無い方や幼児でも感染する可能性があります。
トリコモナス膣炎になると雑菌が増殖し、おりものに異常が生じます。悪臭の強い膿のような黄色いおりものが増えてきます。また泡状のおりものも見られます。おりもの以外の症状では、膣や外陰部に強い痛みや痒みを覚えるのが特徴です。
また妊娠中に感染すると、子宮内に細菌が入り込み胎盤の炎症やお腹の張り、発熱や破水を引き起こすこともあります。
膣だけでなく子宮頚管や尿道、膀胱などにも感染する可能性があります。しかし症状の無い方が約20%~50%と多く、放置してしまうと不妊症や早産・流産などの可能性があります。

淋菌感染症

淋菌に感染することでおこる性病です。主に性行為を通じて感染します。オーラルセックスを行うことでのどにも感染します。感染率が高い病気で、一回の性行為で約30%の方が感染します。また淋菌感染症の方の内、約20%~30%がクラジミアに同時感染していると言われます。
おりものに膿が混じり、量が増えるのが特徴です。他の症状としては、不正出血や下腹部性交時の痛みがあります。しかし女性の淋病の場合は症状が出ないことが多いため、こうしたおりものの変化などのわずかな症状のみが気づくきっかけとなります。
また淋菌感染症の方の約3割が淋菌性咽頭炎に感染していると言われています。主な症状はのどの腫れや痛み、発熱などです。しかし風邪と似た症状のため気づきにくくなっています。また症状が出ない場合も多いです。

クラジミア感染症

クラジミアトラコマティスという病原体に感染することで発症します。日本で一番感染者数の多い性病と言われています。主に性行為によって感染し、オーラルセックスを行うことによってのどにも感染します。
尿が濁るなどの症状が表れるのが特徴です。さらに女性の場合はおりものが尿に混じり、白く濁って見えます。その他の症状は、不正出血や下腹部や性交時の痛みやおりものの増加などです。症状が進行すると子宮頚管炎や卵管炎を引き起こします。
しかし女性の約半数以上が全く症状が出ないために、感染に気づかないまま症状が進行してしまう場合もあります。のどの症状は腫れや痛み発熱などです。しかしこちらも症状が出ない場合が多くなっています。性器の感染は無くのどだけ感染する場合もあります

膿が混じった尿やおりものが出る性病の治療方法

a96046231a451016589402b406162567_m

トリコモナス腟炎の治療方法

トリコモナス原虫を体内に残さないように治療を行います。完成してから発症まで約10日間かかるので、その間にパートナーに感染している可能性もあります。必ず一緒に治療を受けるようにしましょう。女性は婦人科・性病科を受診します。
検査は膣の分泌物を取って行われます。 感染していると診断された場合、抗原虫薬を服用します。女性の場合は、膣の中に錠剤を入れる薬を使用する場合もあります。この薬は、毎日錠剤を膣の中に入れて使用します。これを約10日間ほど続けます。
薬を服用するとすぐに症状が治まることもありますが、必ず処方された薬を飲み切るようにしましょう。そうしないとトリコモナス原虫が体内に残り、再び増殖して再発する危険性があります。その後再検査を行います。女性の場合は経血の中に虫が残っている場合がありますので、次回の月経後にも検査を行いましょう。

淋菌感染症 治療方法

感染してから約2日~1週間ほどで発症します。女性の場合は特に症状が出ないことが多いため、知らずにパートナーに感染させている可能性があります。男性の方が激しい痛みを伴う症状が出るために、パートナーの病気を知ったあと自分の感染に気づくことがあります。そのため必ず一緒に治療を受けるようにしましょう。
淋菌感染症の治療は注射で行われます 尿道炎や子宮頸管炎の症状だけの場合は、一回だけの投与で完治します。また抗生剤を投与される場合もあります。その後3日以上経った後に再検査を行います。
のどの治療を行う場合は、性器に使用される薬とは違います。こちらは数回の投与が 必要となります。

クラジミア感染症の治療方法

クラジミアに感染してから約1週間~3週間ほどで症状が出ます。この間、症状が出ないこともあるためパートナーに感染させている可能性があります。一緒に病院を受診しましょう。病院ではまず子宮頸管からの分泌物を検査します。感染していると診断された場合、1日~1週間ほど抗生剤を服用します。抗生剤にはマクロライド系・ニューキノロン系・テトラサイクリン系などがあります。骨盤腹膜炎や肝周囲炎などを発症している場合、入院して数日間点滴治療を受けます。その後再検査を行い、クラジミアが陰性になっているかを確認します。再発は無い病気ですが、再感染する可能性はあるので予防をするようにしましょう。コンドームの使用が予防に有効です。
のどの治療の場合は性器よりも時間がかかり、1日~14日間かかります。こちらも抗生物質を服用して治療をします。服用が終了したら2週間~3週間後に再検査を受けましょう。

膿が混じった尿やおりものが出る時の性病まとめ

52be301e824530bf6d287db02291b1d0_m
普段と違うおもりものが出る、悪臭がある、尿が濁るなどの場合は性病の可能性があります。早めに病院を受診しましょう。病院で治療を受ける場合は必ずパートナーも感染の可能性があるので、一緒に治療を受けるのをオススメします。