中絶手術の成功率はどれくらい?妊娠中期別の成功率

何もかも不安な中絶手術。その成功率はどのくらいなのでしょうか?
妊娠初期と中期のそれぞれの手術方法と成功率をご紹介します。

妊娠初期の中絶手術方法とその成功率とは

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妊娠初期とは妊娠12週目未満(15週目とする病院も)のことを言います。
この時期の手術は、母胎への負担も少なく、中絶手術自体の成功率も高いとされます。
また手術後の後遺症も少ない時期です。この妊娠初期の中絶手術方法は2種類あります。

掻爬法

日本では、古くから行われていた方法です。
スプーン状の細長い器具や、特殊なハサミ状の器具(胎盤鉗子)を使います。これを子宮内に挿入し、胎児を掻き出します。
数時間かけて子宮口を開かせるなどの処置を行った後、麻酔をかけ手術を行います。
手術自体は5~20分で済む為、身体への負担は少なくなっています。施術者の技術により差が出るので、経験の豊富な医師を選ぶことが重要です。

吸引法

子宮の中に吸引器を入れ、手動または電動により妊娠組織を吸い出す方法です。手術時間を短縮でき、施術者の経験や技術に依存しないのがメリットです。2003年にWHOが安全性を認めた、比較的新しい手術方法です。経験によらないので、技術に差がでにくいと言われます。
ただし病院により、前日に子宮頸管を広げる為の器具を入れることがあります。これが人によっては痛みが出ることが有ります。
感染症予防の為、管理体制の整っている病院を選びましょう。

妊娠初期の中絶手術の流れ

・手術前日
病院により、子宮口を広げる為の器具を挿入するところがあります。
21時以降は飲食できません。

・手術当日
妊娠初期の中絶手術は麻酔を使用します。血圧・脈拍を測定したら、点滴を受けます。静脈麻酔を行うと、10秒程度で眠ってしまう為、起きたら手術は終わっています。手術自体は掻爬法か吸引法によって時間が異なりますが、おおよそ5~20分程度で終了します。麻酔から覚める時間を計算すると4~5時間程度かかりますが、当日帰宅ができます。

・手術後
2~3日は安静にします。その間、処方された薬を飲むのを忘れないようにしましょう。この期間に無理をすると、感染症にかかり、後遺症が残ってしまう場合があります。
入浴は少なくとも2~3日、病院により1週間禁止する所もあります。その後、子宮の状態を確認する為、必ず検診を受けましょう。

どちらがより安全なのか

では掻爬法と、吸引法どちらがより成功率が高いのでしょうか。
結論から言うと、どちらが上か優劣はつけられません。
妊娠初期に行われるこの2つの手術方法の成功率はかなり高く、100%に近いと言われます。ただどちらが適しているかは患者の体質や、病院により異なります。吸引法がより安全だと言う病院もありますし、日本より古くからある掻爬法が適しているという医師もいます。
それぞれに長所・短所があり、また妊娠期間や患者の状態よってどちらが適しているのか変わってきます。

その為、どちらも導入している病院を探すのをオススメします。手術方法を限定することなく、患者個人に合わせた中絶手術を受けることができるからです。

妊娠中期の中絶手術方法とその成功率とは

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では妊娠中期(13週~満22週)の手術方法と、その成功率について見ていきましょう。

妊娠中期の中絶手術方法

妊娠中期の中絶手術は、初期の中絶手術方法は使えません。子宮の中の胎児がかなり大きくなっており、初期の手術方法では取り出すことが出来ないからです。
陣痛促進剤を投与し、人工的に陣痛を起こし、自然出産と同じように「出産」をさせ、胎児を取り出します。

妊娠中期の手術の流れ

・手術前日
子宮口を広げる為の器具を挿入します。初めは5~8本、数時間後に10~15本を挿入します。こうして胎児が取り出せる大きさまで、子宮口を広げます。

・手術当日
前日に挿入した器具を抜きます。そして子宮口の開き具合を確認したら、陣痛を起こすための薬を投与します。いつ陣痛が起こるかは個人差がありますが、通常の出産よりも急激に陣痛が始まります。陣痛間隔が短くなったら分娩台へと行きます。通常の出産よりも胎児が小さいので、すぐに出産が終わります。
その後、胎盤などが子宮内に残っている場合は掻爬法を使って掻き出します。手術が終わった後は、安静が必要なので数日間入院します。

・退院後
少なくとも2~3日は安静にし、入浴はしません。
中絶手術後、出血や胎盤が剥がれた時の分泌物が約1ヶ月排出されます。ナプキンをし、こまめに取り替える必要があります。そのあと、子宮内が正常になったかを確認する為、医師の診察を受けます。

妊娠中期の中絶手術の成功率

では、この中絶手術の成功率はどのくらいなのでしょうか?
現代日本では中絶手術方法は確立されている為、成功率は約90%になると言われます。
ただ、妊娠初期よりも身体に負担がかかるので、リスクは大きくなるといえます。また手術後の安静にしている期間も長い為、日常生活に支障がでるでしょう。

中絶手術の方法と成功率まとめ

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日本では中絶手術の成功率は、初期・中期いずれも90%以上を超えています。ですが、身体や心に残るダメージは相当なものでしょう。医師の腕だけでなく、相談しやすいかなども条件に、信頼できる病院を選ぶようにしましょう。